ネットショッピングのトラブル対策!会員登録時・利用時の注意点とは?

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一昔前まで、ネットショッピングには“危険”というイメージを持つ方も多くいました。しかし、今やネットショッピングは5人に4人が利用するともいわれる時代です。多くのユーザーに安全なネットショッピング体験を届けるため、大手ショッピングサイトは日々セキュリティ強化に努めています。比較的小規模なネットショップでも、その意識は根付いてきているといえるでしょう。

しかし、依然としてネットショッピングのトラブルはゼロにはなっていません。その事例や対策方法、注意点について、今回はご紹介します。

ネットショッピングで起こるトラブルの例

多くのネットショップは、顧客の個人情報を保護するためにさまざまな対策を行っています。そのため、正規のサイトを正しく利用していればトラブルはまず起こりません。

一方、怪しいサイトや決済方法を利用した場合、偽物が届いたり、そもそも商品が届かなかったり、さらには個人情報が悪用される危険性も考えられます。

具体的に、ネットショッピングで起こったトラブル例を見ていきましょう。

【CASE1】届いたのは明らかな偽物

Aさんはある日、とあるネットショップで大好きなブランドのバッグを発見しました。掲載されていた写真は、ブランドの公式サイトとまったく同じもの。もちろん中古ではなく、新品として出品されています。にもかかわらず、価格は低下の30%以下。「海外で仕入れを行い、発送をするから低価格でご提供できます」との理由も添えられています。

ここまで安く出品されていることはまずないので、Aさんは急いで購入を決めました。そこから待つこと1週間。商品が中国から届きました。しかし、中に入っていたのは粗悪な偽物。返金を要求しようと販売店へメールも送りましたが、返信はありませんでした。

【CASE2】いつまで経っても商品が送られてこない

Bさんはとあるネットショップで以前から欲しかった家電を見つけました。価格は他のサイトのほぼ半額。しかも、セール期間はまもなく終了とのことでした。「こんなに安く買えることはないからチャンスだ!」と思ったBさんは、すぐにクレジットカードを使ってその家電を購入しました。

しかし、購入完了のメール通知はおろか、いつまでたっても商品が送られてきません。何度か問い合わせのメールを送っても音沙汰なし。不審に思いショップ名をネットで検索したところ、詐欺サイトであるという書き込みを見つけました。

まだまだある、ネットショッピングのトラブル事例

そのほかにも、ネットショッピングに関わるトラブルにはさまざまなケースが報告されています。

・サイズや見た目が写真や説明と違っていた

・届いた商品が壊れていた

・商品が届くまでにかなりの時間がかかった

・登録したメールアドレスや住所などの個人情報が流出した

このように、明らかな詐欺サイトでなくても、ショップ側の対応の悪さや説明不足が招くトラブルも少なくありません。個人情報流出のように、自身では被害に気がつかないようなケースもあります。

これらのトラブルを回避するためには、信頼できるネットショップ選びが大切です。

安全なネットショッピングを楽しむための注意点

ネットショッピングのトラブルは、消費者側が注意することでリスクを大幅に減らせます。ここからは、ネットショッピングを安全に楽しむための注意点を見ていきましょう。

信頼のおけるサイトを見極めるための対策

ネットショッピングを安全に楽しむためには、信頼の置けるネットショップを選ぶことが大切。対策として、会員登録や購入をする前に以下のポイントをチェックしてみましょう。

【Check1】特定商取引法に基づく表示

ネットショップが事業を行うには、「特定商取引法に基づく表示」をサイト内に掲載しなくてはなりません。以下は、主な表記項目です。

・販売業者名

・本社、事務所の所在地

・代表者名(または業務責任者名)

・連絡先(電話番号、FAX、メールアドレスなど)

・商品代金以外の必要料金

・商品等の引き渡し時期

・返品・交換の条件等

・不良品について

・支払い方法

上記の表記がないサイトの利用は極力控えましょう。

また、表記があったとしても、内容には注意が必要です。例えば、日本語が不自然であったり、連絡先がフリーメールのメールアドレスのみとなっていたりするネットショップは、信頼が置けません。

【Check2】返品に関わる具体的な条件

特定商取引法に基づく表示の中でもっとも注意したいのが「返品・交換、不良品」についての記載です。ネットショッピングではサイズ違いなどのトラブルも少なくありません。そのため、どのような条件であれば返品・交換ができるのか、不良品が届いた場合の対応はどうすれば良いのかといった点を事前に確認しておきましょう。

【Check3】決済方法の種類

多くのネットショップは支払い方法として「クレジットカード」「ネットバンク」「代金引換」などを用意しています。一方、決済手段が口座振込のみとなっているサイトは注意が必要です。特に前払いや口座名義が個人名となっている場合は詐欺の可能性も高いため、使用を控えましょう。

【Check4】プライバシーポリシー

ネットショップは顧客の名前や住所、メールアドレスなど、多くの個人情報を収集します。その情報をどう取り扱うのか定めたものがプライバシーポリシーです。

「特定商取引法に基づく表示」のように義務ではありませんが、しっかりと事業を行っているネットショップの場合には掲載されていて然るべきです。プライバシーポリシーが掲載されていないネットショップは、会員登録や利用をする前に評判などを確認したほうが良いでしょう。

【Check5】掲載マーク

ネットショップを審査・認定している協会のマークを確認するのも、信頼できるネットショップ選ぶには有効です。以下で、主なマークをご紹介します。

オンラインマーク:日本商工会議所・社団法人日本通信販売協会が事業者の実在を確かめ、かつサイト上に記載された表記の審査を行った上で使用が許可されるマーク

プライバシーマーク:事業者がコンプライアンス・プログラムの整備と適切な個人情報取扱いを行っているかについて、財団法人日本情報処理開発協会が評価・認定を行う制度

ジャドママーク(JADMAマーク):社団法人日本通信販売協会の定めた倫理綱領を守り、販売活動を行っている協会会員が表示できるマーク

【Check6】SSLの有無

完全に普及しているわけではありませんが、セキュリティ対策に高い意識を持つネットショップでは、サイトの仕組みに「SSL」という技術を採用しています。これは、外部による情報の盗み見を防止する暗号化技術で、使用されているとブラウザにカギのマークが表示されます(表示場所はお使いのブラウザによって異なります)。

なお、SSLを使用するためには登記簿謄本や印鑑証明を登録する必要があります。架空会社には使用自体ができません。このような点も、ネットショップの信頼性を高める理由の1つです。

そのサイト、本物ですか? 偽装ショップにご注意

近年、正規のネットショップの名前やデザイン、販売商品をコピーしたサイト(なりすましECサイト)による被害が発生しています。一見、正規のサイトと見分けがつかないため、信用して詐欺に遭ってしまうケースも少なくありません。大手サイトであっても、利用の際には以下のポイントを確認しましょう。

・表示されているURL(ホームページアドレス)が、正規サイトと同じか?

・サイト内や注文後のメールに記載されている日本語が不自然ではないか?

・電話番号がある場合は、実際に発信してつながるか?

おわりに

楽しくて便利なネットショッピング。しかし、詐欺被害に遭うリスクには常に気をつけたいところ。「安いから」「レアだから」「今しかないから」など、安易な理由で怪しいサイトを利用してしまうと、結局は損をしてしまうこともあります。

ネットショッピングを楽しむ際には、今回ご紹介したポイントをぜひ思い出していただければ幸いです。

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