かわいい孫や子供の写真をSNSに載せるのが危険な理由

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FacebookやTwitter、InstagramなどのSNSの利用者は年々増加しています。友人への近況報告や、思い出を残しておくためのツールとしても便利なことから、お子さんやお孫さんの写真をアップしている方も多いのではないでしょうか。

しかし、小さなお子さんの写真を安易にSNSに載せるのは非常に危険です。

そこで今回は、SNSに子供の写真を載せるのはどうして危険なのかを説明するとともに、SNSに子供の写真を載せる時のマナーなどをご紹介します。

孫や子供の写真をSNSに載せるのはなぜ危険?

お孫さんやお子さんの写真をSNSに載せている方は多いことから、どうして危険なのかピンとこない方もいらっしゃることでしょう。安易にSNSに載せるのが危険な理由のひとつとして「SNSが不特定多数の人に見られるものだから」という理由があげられます。

「家族や友人にしかこのアカウントは教えていないから大丈夫」と思っていても、公開範囲を設定していないアカウントで投稿をしていれば、理論上は全世界のパソコン・スマートフォンから投稿を見ることが可能です。

たとえば、お孫さんの写真を「孫が遊びにきたので一緒に写真を取りました」という文章と共に投稿した場合、SNSの検索機能で「孫 写真」といったキーワード検索をした赤の他人が見ることが可能です。また、定期的に小さな子供の写真を投稿するアカウントとして目をつけられ、投稿を毎回チェックされている可能性もあります。

特に危険性が高い写真とは?

孫や子供の写真の中でも、特にSNSに載せるときに注意しなければいけない写真が3つあります。

住所が特定できる写真

1つ目は、自宅の住所や位置が特定できる情報が写っている写真です。

宅配の荷物や手紙など、住所がそのまま記載されているものはもちろん、電柱やコンビニの扉、自動販売機に記載されている住所・エリア名が写真に写り込んでいないかも注意して確認する必要があります。検索から場所が特定されやすいお店・風景もできるだけ避けるのがおすすめです。

裸や下着姿の写真

2つ目は子供の裸写真や、下着が写っている写真です。

「幼い子供なら裸でも大丈夫だろう」と考えていても、児童ポルノ愛好者に悪用されてしまうこともあります。また、子供が成長した時に、自分の裸姿や下着がSNSにアップされていることを知り、精神的苦痛を与えてしまう可能性もあるでしょう。

他の子供と一緒の写真

3つ目は、自分の子供や孫だけでなく、他の子供も一緒に写っている写真です。

上記でも記載した通り、幼い子供の写真は個人情報流出や児童ポルノとして悪用されてしまう可能性のあるものです。ご自身には影響がなかったとしても、SNSに載せた写真がきっかけで、友人に迷惑をかけてしまうこともゼロとは言い切れません。

孫や子供の写真をSNSにアップする時には、トラブルを起こしてしまいそうな情報が含まれていないか、子供が成長した時に不快になる写真ではないかをしっかりと検討・確認した上で載せるようにしましょう。

子供の写真をSNSに載せるとこんなトラブルが…

上記でご紹介したもの以外にも、孫や子供の写真が原因となって起こるトラブルは複数あります。どのようなトラブルが起こり得るのか、より詳しく見ていきましょう。

写真から場所が特定され誘拐・ストーカー被害に遭う

写真から学校や自宅の情報が特定され、誘拐・ストーカーなどの事件に巻き込まれる可能性があります。目立ちやすいお店や公園の名前など、些細なものであっても場所特定のためには十分な情報になり得る可能性があるのです。

子供との思い出を残すため、記念に写真をアップしただけなのに、その写真がきっかけで子供が事件に巻き込まれてしまった…となっては大変ですよね。もし子供や孫の写真をSNSに載せるのなら「これくらいなら大丈夫だろう」と楽観視せず、慎重にチェックしてから載せるようにしましょう。

児童ポルノに悪用される

子供の写真は、残念ながら児童ポルノとして悪用される可能性があります。

子供の裸の写真や下着の写真などを、SNSにアップしていませんか?認めたくはないことですが、世の中には幼児を愛好する方や、性的興味を持つ人間がいるのも事実です。

「まだ幼いから問題ないだろう」「上半身だけだから大丈夫だろう」という気持ちで投稿してしまっていたとしても、上記のような方にとっては格好の標的となります。児童ポルノサイトへ写真が転載されることもあり得ます。

かわいいお孫さんやお子さんの写真を悪用させないためにも、SNSに写真を載せる時には注意してください。

保護者同士の関係が悪化する

自分の子供だけでなく、他の子供やその子供の保護者が写っていた場合、SNSに写真をアップすることで保護者同士の関係が悪化する場合もあります。

ご自身は悪気なく投稿していたとしても、保護者の中には自分の知らない人に写真を見られることを好ましく思わない方や、あえてSNSには投稿しないように配慮している方もいらっしゃいます。そんな中、無断で写真をSNSに投稿してしまうと「配慮のない人だ」「身勝手な人だ」と思われてしまい、人間関係が悪くなってしまうこともあるのです。

他の人が写っている写真をSNSに投稿する時には、必ず事前に許可を取ることを忘れないようにしましょう。

友人から「子供の写真ばかりでうざい」と思われてしまう

保護者同士のトラブルだけでなく、ご自身の友人から「子供の写真ばかりでうざい」「幸せアピール」と思われてしまう可能性もあります。

幼い子供の写真を見て微笑ましく思う方も多い一方で、独身の方や妊活中の女性にとっては、子供のことはセンシティブな内容である可能性もあるでしょう。子供の写真をアップする時には、ご自身のSNSをフォローしている方の中に結婚に悩んでいる方、子供ができずに悩んでいる方がいらっしゃらないか確認した上で載せることをおすすめします。

将来本人(子供・孫)が見て嫌な気持ちになる

将来お子さんやお孫さんが成長した時に、SNSに投稿された自分の写真を見て、嫌な気持ちになる可能性があります。

変顔をした写真や決めポーズをした写真など、親が「可愛らしい写真だ」「素敵な写真だ」と思っていても、本人は「恥ずかしいからできるだけ人に見せたくない」と思っているかもしれません。「どうしてこんな写真をSNSに載せたの?」と怒られてしまうこともあるでしょう。

自分が子供本人だったとしたらどう思うのか、しっかりと相手の気持ちを考えた上で写真をSNSに載せるのか決めるようにしましょう。

将来本人の友達が見ていじめや冷やかしにつながる

SNSに載せた写真が、いじめや冷やかしのきっかけになることもあります。

上記の項目でお話しした通り、両親は素敵だと思っている写真だったとしても、本人やその友達からしてみると変だったり、恥ずかしかったりするものもあるのです。

ただ「可愛いから」「みんなに見て欲しいから」と載せた写真が子供を苦しめてしまうことになっては悲しいですよね。SNSに孫や子供の写真を載せる時には安易に選ばず、子供のことを考えて慎重に選ぶようにしましょう。

トラブルを回避!子供の写真をSNSにアップするときのマナー

トラブルを避けるためにはSNSに子供の写真を投稿しないのがベストですが、近況報告なども兼ね、子供の写真をどうしても載せたいという方もいらっしゃることでしょう。

そんな時には、SNSの公開範囲設定を指定するのがおすすめです。「友人のみ」「家族のみ」といったように、SNS公開範囲を設定することで不特定多数の人の目に触れるのを防ぐことができます。

ただし、公開範囲を設定していたとしても友人のアカウントが乗っ取られたり、パスワードが流出したりと、外部に情報が洩れる可能性があることは認識しておきましょう。

また、他にも

・写真を撮る時には場所が特定できる情報は写さない

・保護者や他の子供が写っている写真を掲載する時には必ず許可を取る

・投稿する写真が子供ばかりにならないよう注意する

・更新頻度を高くしすぎない

など、細やかな配慮をすることで、トラブルが起こるのを防ぐことができます。SNSを楽しく活用するためにも、ぜひマナーとして覚えておきましょう。

おわりに

今回はSNSに孫や子供の写真を載せるのが危険な理由や、子供の写真をSNSにアップするときのマナーについてご紹介しました。

SNSに写真を載せたことがきっかけとなって、かわいいお孫さんやお子さんが誘拐やストーカーなどの被害に遭う可能性はないとは言い切れません。その他にも、児童ポルノサイトへ転載されたり保護者自身の人間関係が悪化したりといった、悪い影響が出ることが考えられます。

孫や子供の写真をSNSに載せること自体は悪いことではありませんが、注意が必要であることは認識しておきましょう。

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